Toshibon's Blog Returns

髪結いの亭主 物書きの妻

Toshibon's Blog Returnsの新着ブログ記事

  • 東京日記 清州橋から新大橋へ

    中央区日本橋のロイヤルパークホテルで開催された「全国食彩まるごと商談会」に、ある県のブースの担当として赴いた。ホテルは東京水天宮のすぐそばだったので、仕事が終わってから周辺を散策してみた。 水天宮は安産祈願、子授けの神様として信仰を集めている。この日も赤ちゃんを抱えた家族や子どもを連れた若い夫婦な... 続きをみる

  • 東北の古層でアースベイビーが叫ぶ

    先日、秋田県立美術館で開催されている「東北を開く神話 第1章 鴻池朋子と40組の作家が謎の呪文で秋田の古層を発掘する」を観てきた。 秋田の「地名」「民話」「伝説」「方言」などをランダムに組み合わせてできた、意味不明の「呪文」のようなことばをもとに、40組の作家が制作した作品が秋田の地図にみたてた展... 続きをみる

  • Sunday Girl

    この正月、風邪をひいて滞在していた宿のベッドで横になりながら、TVの「箱根駅伝」をなにげに見ていたら、トヨタの新車アクアのCMで突然聞き覚えのあるメロディーと歌声が耳に飛び込んできた。このメロディー、なんていう歌だっけ? 曲名はなかなか出てこなかったけど、歌っているのはブロンディ(=デボラ・ハリー... 続きをみる

  • 東京日記 年の初めは風邪でダウン

    文京区白山に住む妻の母、義姉、妻、そして私。4人で大晦日と元日にささやかな宴をした。義母はもうすぐ93歳になるが、足腰はしっかりしていて、まだまだ元気だ。 年が明けてから、歩いて数分のところにある白山神社にお参りした。今年は何よりも自身と身内の健康を祈願した。 元日のお昼は神田明神へ。すごい人出で... 続きをみる

  • 石ころ屋

    残暑が厳しかった今年の夏の終わり、山陰ジオパークの視察旅行の帰りに富山に立ち寄った。宿泊したホテルの近くにある「丸一」という居酒屋に行く途中、「石ころ屋」という看板のお店があった。石ころを売る店…といって、すぐに連想したのは、つげ義春の『無能の人』シリーズ第一作目の「石を売る」。多摩川の河原から石... 続きをみる

  • 妻の逆上がり

    10年ほど前にロッククライミングを始めてから、妻は週2回ジムに通っている。その成果で、上半身にだいぶ筋肉がついた。腕相撲をしたら、か細い私はきっと負けるだろう。だから(負けたら恥ずかしい&惨めなので)腕相撲はしないようにしている。 この間、日比谷公園を一緒に歩いていた時、公園の一角にあった鉄棒で、... 続きをみる

  • 東京日記 自然教育園から日比谷公園へ

    新緑の木々の中を歩きたくて、白金にある国立科学博物館付属の植物園「自然教育園」へ行ってみた。 面積は約6万坪(20ha)。中世の豪族の館からはじまり、江戸時代には高松藩主松平頼重の下屋敷となり、明治の陸・海軍の火薬庫を経て、大正時代には白金御料地となった。この間一般の人びとは中に立ち入ることができ... 続きをみる

  • 新しいパソコン

    ここんところずっと調子が悪くてノロマなHPのパソコンにとうとう見切りをつけ、新しいノートパソコンを買った。東芝のdynabook。メモリ4GB、HDD640GB、ブルーレイディスクドライヴ搭載(ブルーレイは1枚も持っていないが)。 ノートパソコンは昨年から通っている仕事場で使う。自宅ではDELLの... 続きをみる

  • 東京日記 赤い電車に乗っかって…

    飛行機に乗ってどこかへ行くわけでもないのに、羽田空港の国際線ターミナルへ行った。 国際線ターミナルは昨年10月に新たに開業したばかり。ターミナル内のレストランでビールを飲む。半年前に泌尿器系の手術をしたおかげで、昼のビールを心置きなく飲めるようになったのだが、久しぶりだったせいか、たった一杯で酔い... 続きをみる

  • 緑の光線

    「グリーン・フラッシュ(Green flash)とは、太陽が完全に沈む直前、または昇った直後に、緑色の光が一瞬強く輝いたようにまたたく、非常に稀な現象。緑閃光ともいわれる。地球の丸みに沿った大気によって、太陽光はプリズムによって曲げられるのと同じように屈折するが、大気の波長分散によって短い波長の光... 続きをみる

  • キラルのオラヴァ

    平日の午前中放送の「クラシック倶楽部」(NHKBS2)を作業BGM代わりに時々聴いて(見て)いる。昨日はポーランドの「アマデウス室内オーケストラ」の出演だったのだが、2番目に演奏した初めて聴く曲の弦楽器の音色にぐーっと引き込まれ、画面に釘付けになってしまった。 曲のタイトルは「ORAWA(オラヴァ... 続きをみる

  • 房総の旅⑵ 千倉~九十九里浜

    勝浦から房総半島の南端をぐるっとまわって房州・館山へ。途中、千倉の海岸線の広い範囲にわたって、岸から沖へ屏風を立てたような岩の群がみられた。 地元では、屏風岩と呼んでいる奇岩で、およそ1000万年前、太平洋プレートの力で圧曲され海面上に姿を現した海底の地層が、長い年月のうちに波や風雨に削られて、凝... 続きをみる

  • 徒歩旅行の若者

    今、食文化(魚醤)調査で青森の五所川原に来ている。ここは2006年夏に立佞武多(たちねぷた)を見たとき以来だからちょうど4年ぶり。昨日は深浦に泊ったのだが、その手前の秋田・青森県境付近で五能線の風景写真を撮っていたら、「何を撮っているんですか」と声をかける人がいた。 ふり向くと、大きなリュックを背... 続きをみる

  • 東京日記 「紫陽花日記①」 妻の手術

    箱根のアジサイ電車に乗るなどして、浮かれて遊び過ぎたむくいか、帰りの新幹線で「尿閉」となり、結局手術をするはめになったのは、昨年の今ごろのこと(その顛末はココの「随想」に載せている)。それからちょうど1年、同じく紫陽花が咲く季節に、今度は妻が胆嚢摘出の手術することになった。 妻の病名は胆嚢腺筋症。... 続きをみる

  • 東京日記 「紫陽花日記②」 マネ展

    塒のある中央区勝どきから順天堂大学病院のある御茶の水までは、バスと地下鉄を乗り継いで行く。東京駅までバスで行き、地下鉄丸ノ内線に乗り換えるのだが、東京駅のちょっと手前でバスを降り、丸の内のオフィス街を南北に貫く「仲通り」を歩いてみる。 妻の仕事場がこの近くにあり、結婚した年の年末、この通りをメイン... 続きをみる

  • 東京日記 「紫陽花日記③」 iPadと新聞

    晴海トリトンスクエアへ遅い朝食を食べに出かける。ここは3棟の高層オフィスビルを中核に、ショップ・レストランや住居を配した複合施設なのだが、周囲に「水のテラス」「緑のテラス」「花のテラス」がめぐらされていて、緑がとても豊か。 今の季節はガクアジサイがテラスの散歩道を彩る。いつ訪れても季節の花々が咲い... 続きをみる

  • 東京日記 「紫陽花日記④」 東大のヨン様

     地下鉄丸ノ内線の御茶ノ水駅の階段を上ると、御茶ノ水橋と外堀通りのT字路交差点に出る。信号が赤に変わって東京医科歯科大学方向に歩きだしたとき、なんとなく周囲にオーラを放つ男性がこちらに向かってくる気配が…、と感じてすれ違った人を見ると、姜尚中(カンサンジュン)氏だった。 『負け犬の遠吠え』で一世を... 続きをみる

  • 東京日記 「紫陽花日記⑤」 オルセー美術館展

    姜尚中(カンサンジュン)氏といえば、昨年からNHK教育TV「日曜美術館」の司会をつとめている。その「日曜美術館」で「夢のオルセー美術館 傑作10選」と題し、いま国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展2010―ポスト印象派」の特集をした。それを見てこの展覧会を観覧するつもりでいたので、姜氏に... 続きをみる

  • 東京日記 「紫陽花日記⑥」 多摩のアジサイ寺

    術後の妻は目立ったトラブルもなく、きわめて順調。月曜日に入院して火曜日に手術、翌日はもう歩いた。初めは腹腔鏡を挿入するために開けたお腹の傷が痛むので、前屈みで歩いていたが、翌々日には背中を伸ばして歩けるようになり、食事もお粥から普通の米飯になった。 妻は怠け者の私と違って働き者。じっとしているより... 続きをみる

  • 東京日記 「紫陽花日記⑦」 紫陽花の唄

    2高幡不動尊金剛寺でアジサイを見たあと、再び多摩都市モノレール線で立川に出て中央線に乗り換え、阿佐ヶ谷で途中下車。北口のスターロード商店街のはずれにある「善知鳥(うとう)」という酒房に行ったら、違う名前の店になっていた。昨年の同じ時期に訪ねた時はまだ存続していたのに、いつの間に店をたたんだのだろう... 続きをみる

  • 東京日記 「オルセー美術館展」

    姜尚中(カンサンジュン)氏といえば、昨年からNHK教育TV「日曜美術館」の司会をつとめている。その「日曜美術館」で、妻の手術で東京に赴く前、「夢のオルセー美術館 傑作10選」と題し、いま国立新美術館で開催されている「オルセー美術館展2010―ポスト印象派」の特集をした。それを見て、是非ともこの展覧... 続きをみる

  • 東京日記 「マネ展」

     常宿のある中央区勝どきから順天堂大学病院のある御茶の水までは、バスと地下鉄を乗り継いで行く。東京駅までバスで行き、地下鉄丸ノ内線に乗り換えるのだが、東京駅のちょっと手前でバスを降り、丸の内のオフィス街を南北に貫く「仲通り」を歩いてみる。 妻の仕事場がこの近くにあり、結婚した年の年末、この通りをメ... 続きをみる

  • 小津の『浮草』=真夏の燗酒

    小津安二郎の『浮草』(1959年)は、大映での唯一の作品ということで、厚田雄春ではなくて宮川一夫の撮影、主な出演者は小津組常連ではない大映の役者。それらのコラボレーションが(松竹の)小津調とは異なった雰囲気を発散して、フィルムが妙になまめかしく、いつもの小津映画にはない生きた人間の息づかいが感じら... 続きをみる

  • こんな風に生きていくのなら

    一週間ほど前に浅川マキさんが亡くなったのを新聞記事で知った。名古屋3days公演の最終日、リハーサル前にホテルの浴室で倒れているのが発見されたという。旅公演のさなかの客死は、浅川マキらしいといえば、いえるのかもしれない。 今から25年前の1984年11月、私の店(「Mouchette」)に、公演が... 続きをみる

  • 年の瀬の手術

     ここ10年来、12月のクリスマスのころは、理由(わけ)あって東京で過ごすのが恒例となってきた。ところが、今年は例年通りとはいかず、自宅にこもった年末を迎えている。というのも、先週手術をして退院してきたばかりだから。 4ヵ月ほど前にTUR-P(経尿道的前立腺切除術)による前立腺肥大の手術をしたのだ... 続きをみる

  • 旅で眠りたい

    また下北に来ている。本格的な冬到来の前に、先月の取材で悪天候のため撮り残したところを再撮影しようと思って来たのだが…今日は朝から吹雪という最悪の天気。とことんついてない。 下北がらみでついてないといえば、下の記事に書いているように前回来たときにスピード違反で捕まったのだが、その後日談がひとつ。なん... 続きをみる

  • 手術、その後

    8月下旬に経尿道的前立腺切除術(TURP)による前立腺肥大症の切除手術をして8日間入院。退院してすでに10日経った。 手術は一応成功したようなのだけど、術後に後出血(削った傷口から出血する)や水中毒(血液中のナトリウム濃度が低下して起こるショック症状)などの合併症が起こり、結構しんどかった。退院し... 続きをみる

  • I Get Around

    去り行く夏を惜しみつつ、久しぶりに棚の奥で眠っていた「王様」の1996年発売のアルバム『浜っ子伝説』を聴いているところ。「王様」といっても、ロックに興味がないとご存じない方が多いかもしれない。おもに60年代~70年代のロックの名曲の数々を日本語直訳による歌詞でカバーした作品を発表しているミュージシ... 続きをみる

  • 18年ぶりの西馬音内盆踊り

    1991年(平成3年)以来、18年ぶりに見た西馬音内盆踊りは随分様変わりしていた。見物人の多さは予想の範囲内だったが、何より踊り子が多いのには驚いた。最終日の18日、盆踊りが佳境に入るころは数百人にもなり、しかもその半数が町外の人だというからさらに驚いた。平成8年に5万6千人だった観光客が平成15... 続きをみる

  • 東京日記 あじさい電車

    箱根登山鉄道の「あじさい電車」に乗った。 箱根登山鉄道の沿線には、約1万株の紫陽花が植えられているという。毎年、6月下旬~7月上旬の見ごろのころは、通常運行の電車を「箱根あじさい電車」と名付けて、多くの行楽客を呼び込んでいる。 最大1000分の80勾配(1m走る間に、80mmの高さを登る勾配)の急... 続きをみる

  • 蛇に会う

    このところ、行く先々で蛇によく出会う。 以前はそうでもなかったのだが、歳をとるにつれて蛇がニガ手になってきた。不思議なもので会うと嫌だなと思うようになってから、かえって遭遇率が高くなったような気がする。これは《会いたくない人に限って目の前に現れる法則》(と私が勝手に命名)と同じ現象であろうか。 今... 続きをみる

  • 上山の「アトリエ・コロボックルの森」

    仙台から蔵王経由で山形県の上山(かみのやま)に立ち寄った。 上山は市内に6軒もの共同浴場がある湯の町で、昨年の今ごろも温泉取材で訪れ2泊している。今回寄ったのは温泉がらみではなく、「アトリエ・コロボックルの森」という工房(茶処)に行きたかったから。 民家を改装した工房内にはオーナーの猪股美喜子さん... 続きをみる

  • 菅江真澄in仙台

    3日前から仙台に来ている。昨年の1回目に続き2回目となる「菅江真澄の足跡・写真コンテスト」入賞作品展の会場係員として。昨年の開催はようやく桜が咲き始めるころだったが、今年は5月末。街はもう初夏の装いで、ケヤキをはじめとする街路樹の緑が目にまぶしい。 考えてみれば、昨年の12月にも訪れて、ケヤキ並木... 続きをみる

  • 「ブラピ」を知らない妻

    先日、妻と連れだって街まで出て映画を観た。妻と一緒に映画を観るのは宮崎駿の『千と千尋の神隠し』以来だから本当に久しぶりだ。映画のタイトルは『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(デビッド・フィンチャー監督、ブラッド・ピット主演)。D・フィンチャーの監督作品にしては意外やマトモというか、わかりやすい感... 続きをみる

  • 一戸町の御所野遺跡

    奥州街道に関わる資料づくりのために岩手県北部の一戸町へ。泊まりがけの仕事だったので、ついでに一戸町にある御所野遺跡に立ち寄ってみた。というのも、JR東日本の広報誌「トランヴェール」の最新号に高橋克彦氏が次のように書いていたのを、一戸へ行く前にたまたま読んだから。 「三内丸山は縄文時代の巨大なテーマ... 続きをみる

  • 毎年恒例の愚痴

    例年、年度末になると仕事が集中する。時間的余裕のあるうちに計画的に片付けておけばいいのだが、それができず、毎年同じようにあたふたとして、パニくってしまう。自分の怠け者体質というか、自己管理能力のなさに加えて、最近は年ごとに仕事の能力が落ちていくのを感じる。40代の半分くらいに落ちているのではないだ... 続きをみる

  • Saltans of Swing(悲しきサルタン)

    今月初めにNHKBSで放映していた「みんなロックで大人になった」の再放送を見ている。イギリスBBCが独自のアーカイブを大量に使い、1960年代から現代に至るまで、“ロック”が時代の流れの中でどう変化し、社会に影響を与えていったかを「アート・ロック」「パンク・ロック」「ヘビィ・メタル」などジャンルご... 続きをみる

  • 落ち葉のアルバム

    ちょうど1か月前(ということは、昨年の話になるが)、群馬県に住んでいる友人を訪ねた。友人は私よりひとつ歳が下で、年齢より若く見える。だが、寄る年波には勝てないようで、目尻のシワが目に付くようになり、最近はオシッコの出が悪くなってきたとぼやく(私ほどではないが)。頭髪も薄くなってきたようだ(これも私... 続きをみる

  • 銭川温泉のおばあちゃんが亡くなった

    鹿角市八幡平の湯治宿「銭川温泉」のおばあちゃん阿部ツマさんが亡くなったことを、偶然アクセスした八幡平在住の方のブログで知った。亡くなったのは10月というから、すでに2ヵ月が経っているが、ひとことお悔やみを述べたくなり、やり残していた鹿角市の街道調査の取材のついでに、銭川温泉まで足を伸ばした。 私が... 続きをみる

  • 東京日記 多摩センターのイルミネーション

    12月の東京は街中のいたるところでクリスマスイルミネーションが輝き、さながら光の都の様相を呈する。なので、この季節の東京を歩くのは楽しい。 このたびは東京都下、多摩センター(多摩市)のイルミネーションに行ってみた。 多摩モノレール(乗り物好きなtoshibonではあるが、数ある乗り物の中でもモノレ... 続きをみる

  • 東京日記 佃島から霊岸島へ

    晴海トリトンスクエアのカフェでまったりしようと出かけたのだが、12月にしては暖かくあまりにいい天気なので、トリトンには入らずそのまま佃島まで足を伸ばしてみることにした。 晴海から朝潮運河にかかる晴月橋を渡って月島へ。月島側の運河に係留されている筏(浮き桟橋)の上に、かつての隅田川に多くみられた水上... 続きをみる

  • 「天国」の日々

    およそ30年前、20代半ばに四国の高知市に1年あまり棲んだ。その時にとてもお世話になったOさんから「天国のおばちゃんに会った」と電話があった。そのことばだけ聞くと、亡くなった人に会ったと言っているみたいだが、そうではない。「天国」は高知の繁華街にあった酒場の名前で、その酒場のオーナーであったおばち... 続きをみる

  • 主よ、わが祈りを聞きたまえ

    アトリオン音楽ホールで行われた「森麻季&ドレスデン聖十字架合唱団~クリスマスコンサート~」に行ってきた。ドレスデン聖十字架合唱団は800年におよぶ歴史をもち、聖十字架教会の寄宿舎に9歳から19歳(ボーソプラノ・ボーイアルト、テノール・バス)までの少年150人が在籍するという名門少年聖歌隊で、今回は... 続きをみる

  • 盛岡 Loomの想い出

    北東北の活性化に関わるある事業の会合に出席するため、盛岡の「アイーナ」に日帰りで行ってきた。「アイーナ」は盛岡駅の西口に数年前にできた複合施設で、正式名称は「いわて県民情報交流センター」。県立図書館を核として、県立大学やNPO関係などいろんな施設が入っている。 会合の開始時間より早めに着いたので時... 続きをみる

  • 東京日記 ミレイ展

    渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開催中の「英国ヴィクトリア朝絵画の巨匠〈ジョン・エヴァレット・ミレイ展〉」を観る。 ミレイといえばシェイクスピアの「ハムレット」の悲劇のヒロインを題材にした「オフィーリア」があまりに有名だ。私がこの展覧会に足を運んだのも、「オフィーリア」をこの目で観たい(... 続きをみる

  • 東京日記 どじょう求めて

    東京(首都圏)は9月になっても暑い日が続き、残暑がはんぱじゃない。そんななか、直射日光が降り注ぐ日中に横須賀や熱海など海沿いの街をふらふらしていたら、軽い熱中症にかかったのか、夜眠れなくて身体がだるい。それで、なにか栄養のあるものでも食べてスタミナをつけようと、妻を誘ってどじょう(泥鰌)を食べに行... 続きをみる

  • 東京日記 観音崎の横須賀美術館

    神奈川県横須賀市の横須賀美術館に行って来た。この美術館は横須賀市の市制100周年を記念し、昨年春に開館したばかり。観音崎公園内(観音崎灯台の西側)という鉄道の駅からかなり離れた辺鄙な場所にあり、JR横須賀駅からは湘南京急バスで30分くらいかかるので、立地条件はあまりよくない。 だが、この美術館がで... 続きをみる

  • Love And Mercy

    前のエントリーの続き。BS-hiで放映されたトリビュート・コンサートはNew York, Radio City で2001年に行われたものだが、その後もブライアンへの賛辞・賞賛は続いていて、'05年にもジェフ・ベックなどが参加した新旧のロック・ミュージシャンによる「トリビュート・トゥ・ブライアン・... 続きをみる

  • 旅に倦む日々

     6月の中ごろに温泉取材の旅に出て、気がつけば今日から7月。山形県の村山・置賜から福島県の会津をぐるりとまわり、栃木県の塩原・那須を経て再び福島県の浜通りに入り、北上して今、郡山にいる。そろそろ山の中の温泉も飽きてきたので、賑やかな街が恋しくなり郡山のビジネスホテルに投宿し、久しぶりにネットに繋い... 続きをみる

  • 土砂にのまれた温泉宿

    栗駒山麓の宮城県側はブナの原生林や湿原、そして栗駒五湯と呼ばれる温泉が点在し、自然環境に恵まれた東北屈指の温泉地帯となっている。14日朝におこった岩手・宮城内陸地震で土石流に見舞われ宿舎が倒壊、行方不明者7人(14日の時点)の捜索が続けられている駒の湯温泉は、その栗駒五湯のひとつで、栗駒山南西麓に... 続きをみる

  • まほろば唐松 薪能

    昨夜、大仙市協和の「まほろば唐松(唐松城)能楽殿」で行われた薪能を観た。唐松城能楽殿は、平成2年(1990)に旧協和町が京都の西本願寺北能舞台にならって建設した秋田県内初の本格的な能舞台で、毎年2回、6月上旬に薪能、8月下旬に定期能の公演が行われている。   もう15年も前になるだろうか、定期公演... 続きをみる

  • エレクトロワールド

    このところ、perfumeにすっかりハマっている。perfume(パフューム)とは、先月発売された2ndアルバム「GAME」のDVD付き限定版があっという間に売り切れ、通常盤も飛ぶように売れて、今、大ブレイク中の女性3人組のテクノポップユニット。運転しながら、散歩しながら、料理しながら、パソコンし... 続きをみる

  • 最近ショックだったこと

    若いころから毛が細く、量も少なかった私の髪は、40代にはいるとますますその傾向が顕著になった。髪の薄さを気にする私を見かねてか、職業柄その方面に詳しい妻がフランス生まれのヘアエスティティックのブランド、ケラスターゼのシャンプーとスカルプトリートメント(育毛剤)を勧めてくれたのは40代後半のこと。ケ... 続きをみる

  • 雨の仙台

    今、仙台に来ている。第1回「菅江真澄の足跡・写真コンテスト」の入賞作品の巡回展を仙台で開催中なので、その会場係員として。 仙台に宿泊するのは3年ぶりだが、けっこうな都会だなあ、と思ってしまう。仙台市の人口は現在約103万人。人口30万人に届くか届かないかという東北の県庁所在地のほとんどが、市街地の... 続きをみる

  • 東京日記 浅春に咲く花

    春というには、まだ日射しが弱く風が冷たい3月初め、咲き始めた梅を見ようと調布の神代植物公園へ行ってみた。 出かける前に、梅のほかにどんな花が咲いているのか公園管理事務所に電話で尋ねたら、ツバキ、クリスマスローズ、フクジュソウ、アセビ…など花の名を次々にあげ、丁寧に教えてくれた。今の時期でも結構いろ... 続きをみる

  • 母のいない正月

    ぼやぼやしているうちに2008年もはや2週間を過ぎてしまった。一昨年は豪雪、かと思えば昨年は雪が全く降らなかった。両極端な冬が続いたが、今冬は雪もそこそこ降り、気温も例年並みか低め。昨日は-3℃ の真冬日で、庭の椿の蕾も雪に耐えていた。   昨年の今ごろは母の介護に頭を悩ませていたのだが、その母も... 続きをみる

  • フォーレの「レクイエム」を聴く

    アトリオン音楽ホールでフォーレの「レクイエム」を聴いた。アトリオン室内オーケストラの27回目の定期公演で、長谷川留美子(ソプラノ)藤野祐一(バリトン)という秋田にゆかりのある独唱者を迎え、合唱は地元秋田の女声合唱団コール・カペラ、秋田男声合唱団、秋田大学音楽科の学生という組み合わせ。アトリオン室内... 続きをみる

  • 要介護5

     毎年、年度末は〆切が重なってアップアップになる。今年はそれに加えて母の介護が重なり、ちょっと精神的に追いつめられてしまった。それでも何とか切り抜け、確定申告も15日の締め切り日にギリギリセーフで提出し、やっと一息ついている。この1ヵ月で1年分の仕事を片付けたような感じ。それで、昨日は久しぶりに慰... 続きをみる

  • ブログの墓場

    今月のはじめに仕事で1週間の旅先から帰ってきたら、叔父が亡くなったとの知らせ。生まれて初めて弔辞を読んだその葬儀のあとの御斎で食したものが悪かったのか、猛烈な腹痛におそわれ嘔吐と下痢で体調を崩す。時を同じくして風邪をひき、咳がなかなか治まらない。夜眠れず、食事もできなくなり、とうとうダウン。近くの... 続きをみる

  • 「熊野信仰と東北」展

    今、秋田県立博物館で「熊野信仰と東北」展が開催されている。単に紀伊半島の熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)に捧げられた熊野信仰にかかわる品々を網羅するだけの名宝展かな、と思って観に行ったら、ちょっと趣が違っていた。熊野信仰が東北に伝播してきた時に在来の信仰形態とどのような形で融合... 続きをみる

  • IHヒーターのある自炊宿

    一昨年の秋、宿泊客の火の不始末で宿泊棟が全焼した「露天風呂水沢温泉」から新装オープンの案内状が届いたので、所用で田沢湖方面へ行ったついでに立ち寄ってみた。ここは「山と温泉」ツアーでも利用したことがある温泉で、日帰り客を主体としたロッジ風の造りの自炊宿というユニークな経営方針をとっていた。それで「再... 続きをみる

  • 「山と温泉」ツアー

    毎年、夏の終わりに私と妻の友人たち数人で「山と温泉」ツアーを行っている。湯治場の自炊部に泊まって昼は登山やハイキング、夜は自分たちが持ち込み&調理した酒と料理で宴会というのがお定まりのパターン。これまで須川温泉(栗駒山)、酸ヶ湯温泉(八甲田)、黒湯温泉(乳頭山)、水沢温泉(秋田駒ヶ岳)、後生掛温泉... 続きをみる

  • 「AtoZ」展

    弘前出身の美術家・奈良美智と大阪を拠点とする創作集団“graf”による「AtoZ展」を見た。会場は弘前市街の吉井酒造煉瓦倉庫。古い空き倉庫の中にAからZまでの26の小屋(実際はもっとあったように思う)を配置し、それぞれの小屋ごとに例の少女の絵を中心とした奈良作品がさまざまな形態で展示され、観覧者は... 続きをみる

  • 五所川原 立佞武多

    今、津軽の弘前に来ている。この時期、津軽はねぷた(ねぶた)祭り一色。実はそのことをすっかり忘れていて、ホテルに予約を入れたらどこも満杯。やっと空いているところを見つけたら、ねぷた料金で2割増だった。で、せっかくの機会ということで、仕事は昼の間に済ませ、夜は各地のねぷたを見て回った。 昨日は五所川原... 続きをみる

  • 妻の帰還

    マッターホルン、アイガーの登頂を果たした妻が、昨日、無事帰国した。 アイガーはマッターホルンより登る人が少なく、慣れたせいか高度順応もうまくいき、快適な登山だったという。ただ技術的には氷壁などのあるアイガーのほうが難易度は高かったようだ。マッターホルンのほうはひたすら岩登りが続く体力勝負の山で、ル... 続きをみる

  • マッターホルン登頂!

    昨日、妻から国際電話があった。妻は今、スイスにいる。中年おばさんがスイスくんだりまで出かける目的はといったら、アルプスの少女ハイジの舞台を訪ねる優雅な観光の旅かなんかと思うのが普通だが、そうではない。彼女の目的はただひとつ、山に登るため。それもマッターホルン(標高4478m)、アイガー(標高397... 続きをみる

  • 東京日記 「武満徹─ Visions in Time 」展

    初台の東京オペラシティー・アートギャラリーで開催されている「武満徹-Visions in Time」展を観覧した。 武満氏が関心を示した美術、文学、映画などの展示品によって、傑出した知性の持ち主であった音楽家の姿を多層的多面的に浮かび上がらせようというもので、東京オペラシティの音楽部門と美術部門の... 続きをみる

  • 雨中の珍事

    セ・パ交流戦ロッテ-巨人3連戦の最終戦を、昨日、幕張の千葉マリンスタジアムで観戦した。 先発は上原と渡辺俊介。試合開始直後からこぬか雨が降り続くあいにくのコンデションの中、WBCで大活躍した球界を代表するピッチャー同士の投げ合いで投手戦か、と思ったのも束の間、3回に渡辺俊がイ・スンヨプから2ランを... 続きをみる

  • WBC雑感

    野球の世界一を決めるというふれこみで始まったWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)。毎年恒例の年度末の〆切でウルウル状態になりながらも、試合の行方が気になってしょうがなかったが、終わってみれば日本が優勝。まだその余韻に浸っている。 今回は特にイチローの言動が話題になった。普段はクールなイチロ... 続きをみる

  • 足助を訪ねて

    三河・尾張の旅で、「中馬(ちゅうま)のおひなさん」のまつりで賑わっている足助(あすけ)に、柄澤照文さんを訪ねた。柄澤さんは菅江真澄や松浦武四郎の足跡をたどるスケッチ旅をしたり、全国各地の町並や農村風景などを描いている岡崎(愛知県)在住のペン画家。 柄澤さんと初めて会ったのは今から20年ほど前のこと... 続きをみる

  • 肘折温泉 丸屋旅館

    山形県最上の肘折温泉では、毎年10月20日に「なめこ祭り」が開催されている。昨年、たまたま10月19日に「丸屋旅館」に宿泊して翌日宿を出るとき、女将さんから「なめこ汁」無料券を渡されて初めてこんな祭り(イベント)があるのを知った。 会場は「肘折いでゆ館」。なめこ汁を提供する屋外テントは、近隣からや... 続きをみる

  • 海の湯治場 金ヶ崎温泉

    秋田県で古くから湯治場として賑わったところは、主に奥羽山脈の火山地帯にある山の温泉で、海岸地帯はきわめて数が少ない。だから、男鹿半島西海岸に湧く金ヶ崎温泉は貴重な存在だった。だったと過去形にしたのは、50年ほど前までは源泉のある海浜に露天の浴槽と宿舎が設けられ、湯治客が利用していたのだが、現在はそ... 続きをみる

  • 成瀬映画に浸かる

    今、NHKBS2チャンネルで「成瀬巳喜男映画特集」をやっている。昨年の冬から春にかけて、市立図書館のAVコーナーで成瀬映画のビデオが何本もあるのを発見し、すべて借りてすっかりハマってしまったのだが、まだまだ見ていない作品も多い。全89作品中、放映するのは24作品。このうち『妻よ薔薇のやうに』(19... 続きをみる

  • 下風呂温泉 佐々木旅館

    ひさしぶりに下北半島の下風呂温泉へ行ってきた。泊まったのは共同浴場の新湯のそばにある佐々木旅館。女将さんと若女将さん(女将さんの娘さん)の2人できりもりしている小ぢんまりした宿だ。 下風呂温泉には十数軒の宿があるが、このうち温泉を引いているのは10軒ほど。源泉は大湯、新湯、海辺地(浜湯)の3ヵ所あ... 続きをみる

  • 胃ガン?

    先月に行なった市の健康診断の胃ガン検診(X線検査)で、「異常の疑いあり」の通知が来た。胃の出口、十二指腸につながる幽門部というところに腫瘍らしき隆起があるので医師による精密検査を受けてくださいとのこと。 これまで健康診断には一度もひっかかったことはなかったので、まさかとは思ったが、やっぱり心配にな... 続きをみる

  • 仕事がなければ単なる無職

    「フリーライターというものは誰にでもなれる。〃今日からわたしはフリーライターなのよ〃と世間にいえばその瞬間からその人間はフリーライターなのである。それは、画家でもミュージシャンでも小説家でも同じだ。あとは仕事があるかないかだけだ。仕事がなければたんなる無職である。その身で下手に犯罪でもすると、世の... 続きをみる

  • 山中湖の旅

    2週間ほど前、山中湖(山梨県)に行ってきた。妻の友人2人が、私を彼女たちが常宿にしているという山中湖畔のペンションに招待してくれたのだ。 山中湖を訪れたのは、学生時代に富士五湖をめぐり歩いて以来30数年ぶり。宿泊した「ペンション・モーツァルト」は、標高約1000mの新緑の森の中にあった。 オーナー... 続きをみる

  • 会津再訪

    先週から今週にかけて福島県の会津地方に行ってきた。メンバーは私のほかに無明舎出版のAさん、ライター仲間のFさん、S社の編集者Rさんの総勢4人。Aさん、Fさんが会員となっている「とうほく街道会議」が主催する旧街道のウォーキングに参加がてら、会津で一杯やるという硬軟まぜた小旅行だった。 「とうほく街道... 続きをみる

  • 太陰暦の映画

    成瀬巳喜男監督の1954年の作品『山の音』には、原節子が月明かりに照らされて井戸水を汲むシーンがある。水汲みを終わって原節子は「お母さま、美しいお月さま」と、義母役の長岡輝子に言う。9月から10月にかけて放送されたNHKBS2の成瀬巳喜男監督特集で再見して、このシーンに漂っている神秘的ともいえるエ... 続きをみる

  • 屋久島に降る「浮雲」の雨

    このところ胃がきりきり痛むような日々が続いている。お役所関連の印刷物などは予算の関係で年度内に納めるものが多い。3月中に成果品をあげなければならないので、いつもこの時期になると複数の仕事が重なってバタバタしてしまい、青息吐息になってしまうのだ。ここ何年も同じことを繰り返しているのは、私には学習能力... 続きをみる

  • 33年ぶりの『旅の重さ』

    昨年は成瀬巳喜男作品を借りてお世話になった市立中央図書館のAVコーナーに、今度は溝口健二の監督作品でも見直そうと思って立ち寄ったら、何の気なしに手にとった『旅の重さ』(監督:斎藤耕一/1972年)を借りてきてしまった。この映画は封切り当時見ているので、33年ぶりということになる。 何で見ようと思っ... 続きをみる

  • 男鹿半島の温泉

    男鹿半島には数か所の温泉地があるのだが、男鹿簡易保険保養センターの湯(鵜の崎温泉)が思いがけないことに、昨年春に経営不振から突然閉鎖されてしまった。岩手県の国見温泉とまではいかないまでも、この地域では珍しい薄緑色の硫黄泉で、とてもいい湯だっただけに再開してほしいが、なかなか買い手がつかないようだ。... 続きをみる

  • 映画の中の民俗行事-『女中っ子』

    きょう1月15日は小正月。数年前までは成人の日で祭日だった。秋田県男鹿半島の全国的に知られている民俗行事-ナマハゲは、現在は12月31日の大晦日に行われているが、戦前までは小正月の15日夜の行事だった。これに関連して通称ハッピーマンデー法という悪法と小正月行事については、別ブログに書いた。 近所の... 続きをみる

  • 冬至の湯治

    昨日(21日)は冬至だった。日本にはこの日「ゆず湯」に入る風習がある。ゆず湯には美肌効果があって、体が温まるのでカゼをひかないともいわれ、冬の厳しい寒さの中でも健康に暮らせるようにとの願いが込められているのだろう。 冬至にお風呂に入るのは理由があるともいう。「冬至」の読みは「とうじ」で「湯治」と同... 続きをみる

  • 早戸温泉つるの湯

    一カ月ほど前、なにげにTVをつけたら、ちょうどNHKで「ふだん着の温泉」をやっていた。この番組は放送日時がわかりにくい(チェックしていない)ので、ほとんど見ることがないのだが、取り上げていたのが福島県三島町の早戸温泉だったので、引き込まれるように見てしまった。 早戸温泉は只見川沿いの宮下ダムの人造... 続きをみる

  • 台湾の温泉①

    先月、山形県内陸部の湯めぐりに出かけ、遅ればせながら蔵王温泉の大露天風呂に初めて入った。渓流に沿って階段状に連なる湯舟を見たとき、どっかで見たことのある造りだなあ、と思ったのだが、しばらしくしてそれは2年前に旅行で訪れた台湾の北投(ペイトウ)温泉の露天風呂だと気が付いた。 台北の中心部から都市交通... 続きをみる

  • 台湾の温泉⑵

    (前回から続く) 台湾では北投温泉のほか、東海岸の蘇澳(スーアオ)という温泉町にも行ってみた。蘇澳は台湾のナポリとも呼ばれている港湾都市で、台北から特急列車で2時間ちょっと。駅から歩いて数分のところにある公園に湧く温泉は、温泉といっても台湾で唯一の冷泉で、それも非常に珍しい21度の炭酸冷泉。公園は... 続きをみる

  • イチローとブライアン・ウィルソン

    音楽評論家のH・K氏が自身のサイトで、37年ぶりに日の目を見たブライアン・ウィルソンの「SMiLE(スマイル)」を取り上げ、その中でイチローの大リーグ年間最多安打記録更新に関連して、イチロー批判を書いていた。 私はイチローが好きである。と同時にブライアン・ウィルソン(&ビーチ・ボーイズ)の大ファン... 続きをみる

  • イチローとブライアン・ウィルソン

    台風が猛威をふるい、大地震がおこり、イラクで日本の若者が殺され、ブッシュが再選され、中国の原潜が日本の領海を侵犯し、アラファトが死んで…。この1カ月、ことばが形にならず、想念だけがぐるぐるまわり、夜、なかなか寝付けない日々が続く。でも、頭の中を占領しているのは、地震でもブッシュでもなく、イチローと... 続きをみる

  • 湯段温泉 長兵衛旅館

    津軽の湯段温泉(岩木町)といっても、知らない人が多いかもしれない。津軽で歴史の古い温泉場といえば、浅虫温泉(青森市)、温湯温泉(黒石市)、嶽温泉(岩木町)、大鰐温泉(大鰐町)などがあげられるが、湯段温泉もこれらの有名温泉にひけをとらない由緒ある古湯だ。江戸時代の享保年間(1716-1735)に柴田... 続きをみる

  • 武蔵府中の思い出

    昭和初期から高度経済成長期まで日本中をくまなく歩いた民俗学者宮本常一(1907~1981)が、15歳で故郷の周防大島を離れる時、父の善十郎から十カ条の教えを授けられたという。その教えの内容とは次のようなものである。 ー汽車に乗ったら窓から外をよく見よ。田や畑に何が植えられているか、育ちがよいか悪い... 続きをみる

  • パソコン依存

    200字詰め原稿用紙のマスをエンピツで埋めていく作業をしなくなってから、もう何年になるだろう。 最初のワープロを買ったのは1987年ころだったか。NEC、ソニー、カシオ、東芝、カシオと5台買い換えた。初めてパソコンを買ったのは94年ころ。当初はマックユーザーだったので、文章を書くにはそれからもワー... 続きをみる

  • 自分への敬意と身体

    2無明舎出版のHPで舎長の安部甲さんが連載している「どすこいエアロビ&東京日記」の3月27日付けの記事「身体を丁寧に扱えない人に敬意は払われない」は、とても示唆に富む内容で、そこに書かれている言葉のひとつひとつが、今の私にグサリとくるものがあった。 以下引用する。 >「敬意」というのは他人から受け... 続きをみる

  • 温泉と民謡

    東北地方、中でも北東北(青森県、岩手県、秋田県)は民謡の宝庫なので、湯治場のお風呂場でじいさん、ばあさんが手拍子をとりながら地元の民謡を歌っていたりすることがある。温泉と民謡という私の2大好物を同時に体験できるのだから、こんなに楽しいことはない。 北東北3県は他県の人が考える以上に歴史風土も県民性... 続きをみる

  • 川渡温泉藤島旅館

    (前回の「川渡温泉の馬市」からの続き) 馬市を見学したあと、私が自炊部に泊まった藤島旅館は、川渡温泉で一番古く収容力のある老舗旅館。戦前から馬市にやってくる県の畜産関係のお役人や馬主などの宿泊を一手に引き受けていたという。 昭和5年に大火があり、現在の木造二階建て瓦屋根の建物はその3年後の昭和8年... 続きをみる

  • 動くフォークロア-映画「馬」

    1941年(昭和16年)公開の『馬』(山本嘉次郎監督)という映画をビデオで見た。高峰秀子扮する農家の娘が手塩にかけて育てた仔馬との離別をテーマにした作品で、四季ごとに4人のカメラマンを動員し、1年にわたる長期ロケで撮影された写実的な大作だ。同じころに製作された『風の又三郎』(島耕二監督)もそうだっ... 続きをみる

  • 川渡温泉の馬市

    つい最近、1941年(昭和16年)公開の『馬』(山本嘉次郎監督)という映画を見た。高峰秀子扮する農家の娘が手塩にかけて育てた仔馬との離別をテーマにした写実的な大作。山本監督がラジオで聞いた盛岡の馬市の実況放送にヒントを得て、東北各地を1年がかりで取材し脚本を書き上げたというだけあって、東北(ロケ地... 続きをみる

  • もと新聞ジャンキーのひとりごと⑴

    実は私は数年前まで新聞さえあればどこでも時間がつぶせ、退屈しないという重症の新聞ジャンキーだった。高校は新聞部、大学はマスコミ関係の学部、某新聞社の就職試験を受けて落ちたという恥ずかしい過去も持っている。 喫茶店でアルバイトをしていた学生時代は、その日の不要になった新聞(店でとっていたスポーツ新聞... 続きをみる

  • 庄内の鉱泉宿

    庄内の鉱泉宿① 辰ヶ湯温泉 山形県庄内地方の代表的な温泉といえば、すぐに思い浮かべるのは、湯野浜、温海、湯田川といった古い歴史を持つ温泉町だろう。しかし、この三温泉以外は(いわゆる新興の「公共の温泉」は別にして)泉温の低い鉱泉を湧かした規模の小さい一軒宿が多く、県の内陸部と比べると温泉の質、量とも... 続きをみる