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髪結いの亭主 物書きの妻

下風呂温泉 佐々木旅館

ひさしぶりに下北半島の下風呂温泉へ行ってきた。泊まったのは共同浴場の新湯のそばにある佐々木旅館。女将さんと若女将さん(女将さんの娘さん)の2人できりもりしている小ぢんまりした宿だ。


下風呂温泉には十数軒の宿があるが、このうち温泉を引いているのは10軒ほど。源泉は大湯、新湯、海辺地(浜湯)の3ヵ所あり、それぞれ成分(泉質)が異なる。佐々木旅館は新湯を引湯している。3源泉とも硫黄泉だが白濁した大湯とちがって新湯は透明に近く、泉温が高いのでとにかく熱い。ちょっと残念なのは入浴時間は夜9時までということ。おそらく湧出量に限りがあるので、一定量をためてから各旅館に分湯しているからだろう。


共同浴場は大湯と新湯。昔は内湯がなく各旅館(客舎)から湯治客が共同浴場に通ったという。その名残のせいで、宿の浴室はどこもおしなべて狭く、湯船も小さい。全体の雰囲気も、内湯を持たないかつての湯治場-大鰐、温湯など津軽の温泉町に似た匂いが感じられる。佐々木旅館は今も湯治客を受け入れており、湯治料金を設定している。昔と比べると少なくなったが毎年やってくるお馴染みさんもまだいるということだ。


下風呂温泉で自炊をやっている宿はなく、どこも食事に力を入れている。宿泊料金のわりには食事は豪華。ほとんどが海の幸で、それも量がすごい。私などはとても食べきれないほどの量がお膳に並ぶ。温泉宿での食べきれない料理というのは、残すともったいないく、かといって無理矢理詰め込むわけにもいかず、ある意味拷問に等しいところもあって私は苦手(否定的)なのだが(私が自炊部を好む理由もそうしたところにある)、なぜか佐々木旅館の夕食はそうした気持ちがおこらなかった。若女将がお客をもてなし喜ばせるためにと、一品一品心をこめた手作りの味が伝わってきたからだろう(でも、さすがに2品ほど残してしまった)。


つい最近、下風呂温泉では「遊めぐり」と題して各旅館のお風呂をハシゴ(3ヵ所まで、800円)できる遊めぐり手形のサービスを始めた。宿泊客に浴衣を着て下駄を鳴らし、温泉街を歩いてもらいたいということらしい。イカの形をした手形と、下駄のロゴは佐々木旅館の若女将のデザインによるという。なかなかのものではありませんか。




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