Toshibon's Blog Returns

髪結いの亭主 物書きの妻

上山の「アトリエ・コロボックルの森」

仙台から蔵王経由で山形県の上山(かみのやま)に立ち寄った。
上山は市内に6軒もの共同浴場がある湯の町で、昨年の今ごろも温泉取材で訪れ2泊している。今回寄ったのは温泉がらみではなく、「アトリエ・コロボックルの森」という工房(茶処)に行きたかったから。


民家を改装した工房内にはオーナーの猪股美喜子さんが創作した球体関節人形が展示されており、ここで創作人形教室も開いている。昨年、上山の町を探索していた時に新湯地区で偶然見つけたのだが、まさか上山に球体関節人形の工房があるとは思わなかったので驚いた。その時にちょうど居合わせた猪股さんが、私にここで工房を開いた経緯などをいろいろお話してくださり、実際に人形のパーツを用いて人形制作の手順についても説明してくださった。

 球体関節人形といえば最近(でもないか)では押井守の失敗作?『イノセンス』かな。作家としてはハンス・ベルメール、日本では四谷シモンといった名前を思い浮かべてしまうが、私にとって特別な関心の対象というわけでもない。が、実際にバラバラになった人形のパーツを目にすると、なんともいえない生々しさというか、艶めかしさがあって、少々たじろいだ。その時にパーツの写真も撮らせていただいたのだが、ここに掲載するには不都合な感じがするので、制作手順を解説した猪股さん(球体関節人形の作家名は蕗 童子)のブログを参照されたい。


 これはアイヌに伝わる「コロボックル伝説」を基にした創作人形。『コロボックル こどものすきなかみさま』というタイトルで人形絵本にもなっている。今は「天童オルゴール博物館」で行われている人形展に出張展示中(6月21日まで)なので工房では見られない。この写真は昨年撮影したもの。


山形の古布を使った衣服や小物類を販売している店の奥に喫茶スペースがある。今回は猪股さんは不在だったのが残念だったが、人形を眺めながらここでしばしくつろいだ。


※「アトリエ・コロボックルの森」
http://www.yway.jp/way/machi-neta/mn.html?id=760