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髪結いの亭主 物書きの妻

「AtoZ」展

弘前出身の美術家・奈良美智と大阪を拠点とする創作集団“graf”による「AtoZ展」を見た。会場は弘前市街の吉井酒造煉瓦倉庫。古い空き倉庫の中にAからZまでの26の小屋(実際はもっとあったように思う)を配置し、それぞれの小屋ごとに例の少女の絵を中心とした奈良作品がさまざまな形態で展示され、観覧者はそのひとつひとつをめぐり歩きながら鑑賞する仕組み。小屋は廃材で組み立てたもので、それ自体がハンドメイドの作品といってもよく、作品鑑賞というより、奈良美智が創りあげた街の路地に迷い込んでしまったような見世物小屋的楽しさがあった。


特筆すべきは、企画、設営、運営までのすべてをボランティアによる地元実行委員会が担っていることで、2億円近い事業費は地元の企業などの出資金・協賛金、作品・グッズ販売、入場料などで賄う。会期75日間で目標入場者は6万人、9月中に5万人を達成したというから、ペイできそうだという。
まさに奈良美智の生まれ故郷である弘前だから実現したプロジェクトだろう。秋田ではこうはいかない。津軽という土地の豊かさ、弘前という街の底力を見た思い。


弘前ねぷたまつりと連動し、奈良作品をモチーフとして制作された前ねぷた。伝統的なねぷたに混じっても、不思議と違和感がなかった


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