Toshibon's Blog Returns

髪結いの亭主 物書きの妻

マッターホルン登頂!

昨日、妻から国際電話があった。妻は今、スイスにいる。中年おばさんがスイスくんだりまで出かける目的はといったら、アルプスの少女ハイジの舞台を訪ねる優雅な観光の旅かなんかと思うのが普通だが、そうではない。彼女の目的はただひとつ、山に登るため。それもマッターホルン(標高4478m)、アイガー(標高3975 m)というヨーロッパアルプスの2大名峰に。どちらの山も現地の山岳ガイドを雇い、一般ルートをマンツーマンで安全を期して登るといっても、これまで何人ものアルピニストの命を奪ってきた高山。心配じゃないといえば嘘になる。が、電話では、最初のマッターホルンの登頂を果たし無事下山したということで、まずはひと安心。


4000m級の山々が連なるスイス・アルプスの中でも女王と呼ばれるマッターホルンは、山に興味のない人でも、名前とピラミッド型の特徴的な山容くらいは知っているだろう。写真で見る限りは本当に美しい山だ。でも、どうやって登るんだ? と、東北の低山徘徊専門の私は思う。そんな軟弱男toshibonとは違って、彼女は40代後半になって突如女性クライマーとして目覚め、今、自分の可能性に挑み続けている。正直な話、妻には経済力、決断力、体力、気力(気の強さ)、いずれの面でも太刀打ちできそうにない(というより、私が優柔不断で気弱すぎるのかもしれないが)。ただひとつ優位に立てそうなのは知力だが、私の場合は単に雑学知識が豊富というだけで、実生活、社会生活においては何ら役に立たない。完敗である。我ながらこんなに自虐的にならなくても、とも思うのだが…これも一種の屈折したオノロケ、ほんとは恥ずかしげもなくブログで妻自慢しているのかもしれない???
 
マッターホルンの登山ルート


マッターホルンへは頂上まで山小屋から出発して登り5時間、下り4時間かかったという。上の写真で赤い線で描かれた稜線(ヘルンリ山稜)を行くルートを登ったようだが、ほとんど休憩なしで急峻な岩場を登攀し、すぐに下降。妻は富士山(3776m)より高い山に登ったことがないので(国外の山行は今回が初めて)、高度順応が大変で体力的には相当きつかったようだ。それでも、世界中のアルピニストなら誰もがあこがれる山の頂に立ったことからくる充実感が、電話口から感じられた。


次のアイガーは28日に登る予定という。アイガーといえば、何といってもアイガー北壁(ちなみにアイガー、グランドジョラス、マッターホルンを登攀困難な三大北壁と呼ぶらしい)。クリント・イーストウッドの『アイガー・サンクション』、シルベスタ・スタローンの『クリフハンガー』(監督はレニー・ハーリン)などの映画でも知られ、数々の山岳小説の舞台ともなってきた「魔の山」だが、妻が登るのは、もちろん北壁ではない。最も容易だといわれる東山稜のルート(下の写真の左側の尾根)。とはいっても、難易度はマッターホルンより高いといわれる。
出発直前、たまたまアイガー東壁が崩落した映像をニュースで見て心配したのだが、現地の情報では登山に影響はないということだ。
 
アイガー北壁。左の稜線が東山稜ルート。


※マッターホルン写真集


※アイガー(北壁)
 
昨年の夏、今回のヨーロッパ・アルプス行きに備え、北アルプスの剣岳でロック・クライミングのトレーニングをしている妻(赤いザック)。



×

非ログインユーザーとして返信する

あと 2000文字

※は必須項目です。