Toshibon's Blog Returns

髪結いの亭主 物書きの妻

エレクトロワールド

このところ、perfumeにすっかりハマっている。perfume(パフューム)とは、先月発売された2ndアルバム「GAME」のDVD付き限定版があっという間に売り切れ、通常盤も飛ぶように売れて、今、大ブレイク中の女性3人組のテクノポップユニット。運転しながら、散歩しながら、料理しながら、パソコンしながら…毎日聴いている。邦楽でこんなにヘビーローテーションで聴いている音楽は、80年代末~90年代初めにかけて夢中になった森高千里以来かな。


perfumeの最大の魅力は「ボーカルとサウンドの見事な融合」だと思う。もともと歌い上げ系というか、熱唱型はどうもニガ手で、日本のアイドル系の歌手では、荒井由実(アイドルか?)、原田知世、高岡早紀などといった一本調子なヘタウマ系の声質がずっと好みだった。perfumeの楽曲のオリジナリティーは、全曲作詞・作曲を手がける音楽プロデューサー中田ヤスタカの才能から生まれたものであるのはもちろんだが、3人の声質というか、透明感清涼感のある歌声とユニークなダンス(振り)に負うところも大きい。
テクノポップアイドルともいわれるが、そうしたジャンルに収まりきらない曲調のバリエーションがある。もろデジタルな音づくりでありながら、無機質な感じはしない。ほっとする暖かみさえ感じる。特筆すべきなのは、3人の日本語の言葉がサウンドに埋もれることなくはっきり聞こえてくるということ。注意して聴くと3人の声は微妙に違う(それを聞き分けるのが楽しみでもある)のだが、一体となった時に紛れもないperfumeの声(サウンド)になり、歌詞が耳にすんなり入ってくる。


「エレクトロワールド」は2006年の曲で「GAME」には収録されていない。テクノというより、力強いロック風味のエレクトリックポップミュージックといった感じで、ダンス(振り)もかっこよくて、聞き入って(見入って)しまう。perfumeの曲ではこれが1番好きかな。発売された2年前は、この曲もperfumeの存在もまったく知らなかった。



YouTubeでは、「エレクトロワールド」に限らずperfumeの曲に合わせて踊ったり、歌ったりするマニアックな人たちを海外からの投稿も含めて見ることができる。こうした兆候をみても、日本のアニメ文化との親和性やユニークなダンスの魅力、クールでキュートな歌声、楽曲自体のクオリティの高さなどから、perfumeは北米だけでなくヨーロッパでも受け入れられるのではないだろうか。海外進出したらこれまでの日本のどのミュージシャンよりも受けそうな気がする。