Toshibon's Blog Returns

髪結いの亭主 物書きの妻

旅に倦む日々

 6月の中ごろに温泉取材の旅に出て、気がつけば今日から7月。山形県の村山・置賜から福島県の会津をぐるりとまわり、栃木県の塩原・那須を経て再び福島県の浜通りに入り、北上して今、郡山にいる。そろそろ山の中の温泉も飽きてきたので、賑やかな街が恋しくなり郡山のビジネスホテルに投宿し、久しぶりにネットに繋いでいるところ。


携帯も圏外という山間の湯治宿ばかりに泊まっていると、新聞も読まず、TVもほとんど見ない。もちろんネットとは無縁。そんな日々が半月以上続くとさすがに世情に疎くなる。
でも、それが結構心地よかったりする。今回の旅はあまり先を急がず、流れるにまかせて動いている。そのためか、訪れた場所、泊まった宿、どこもハズレがない。特に宿は十数か所泊まったが、どこもハズレがない。これは珍しいこと。いつもは泊まって後悔、憤慨して後味の悪い思いをする宿に必ず遭遇するものなのだが。


それにしても福島は広い。今回は栃木県北部にも立ち寄ったので、なおさら県の(特に東西の)奥行きを感じる。はっきり予定をたてて行動していないので、自宅に帰るのはいつになるのか自分でもよくわからない。
2ヵ月ほど前、「旅に倦む」などと深刻ぶってこのブログに書いてしまったのが、今になっては恥ずかしい。考えてみれば、若いころと同じ感覚、感性で世界を捉えようと思っていることがそもそも間違いのもと、というか、傲慢なのであって、歳をとったら歳をとったなりの旅の仕方、作法があるはず。それを今ごろになって気づくなんて、何というぼんくらか。
今日からブログのタイトルを「としぼんくら ぶろぐToshibonkura Blog」に変えようか。