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髪結いの亭主 物書きの妻

きまぐれに1曲⑮ 夕陽は赤く

苦手な歌というのがある。あくまで私個人の感覚的な問題と断ったうえでの話だが、耳障りというか、聴いているとなんか気持ち悪いなぁ、と思ってしまう歌。あまり大きな声では言えないけれど、例えば東日本大震災の復興ソング「花は咲く」とか…。どこかから借りてきたような居心地の悪いメロディーと背中がムズムズしてくる詞の相乗効果?で、聴き通すのに忍耐を要する。こんなことを言うと非国民扱いされそうなので小心者の私は心配なのだが、この歌を嫌っている人はネットでも散見されるので(もちろん極少数だが)、少しは安心している。


最近では、米津玄師の「パプリカ」も苦手だ。曲調が気持ち悪くてしょうがない。NHKTVで盛んに流している子どもたちが踊るバージョンも好きになれない。受信料を巻き上げられて、無理矢理プロモーションビデオを見せつけられているような、やな感じ…。半音を多用しているのと、ファとシを抜いた「ヨナ抜き音階」で作られているので、音階と詞が収まり悪く聞こえるのはそのせいかとも思ったが、ヨナ抜きは有名ヒット曲を含めてほかにたくさんある。子どもたちが大好きで昨年のレコード大賞まで獲得した大評判のこの歌が嫌いなんて、私がおかしいのか?


好きな歌は歌いたくなる歌。なので「花は咲く」と「パプリカ」を歌えと強要されるのは、私にとっては一種の拷問かも(笑)。
というわけで、今回の「きまぐれに1曲」は、上記2曲と違って思わず口ずさみたくなる加山雄三の1966年のスマッシュヒット「夕陽は赤く」を。
https://www.youtube.com/watch?v=xUH1lVdc5ao


岩谷時子の装飾のない詞に、ありきたりなコード進行(サビのところがちょっとだけしゃれている)。節回しのないぶっきらぼう唱法、楽器はリズムを刻むエレキギターとベースのみ、間奏は口笛。曲も詞も伴奏も素直&シンプルの極み。YouTubeのコメント欄に「曲に厭らしさがなく、PUREな気持ちで聞けます」とあったけど、思えば60年代に流行った歌は国内外問わず、こんなんが多かった。


※加山雄三と親交があったベンチャーズのカバー。なぜかタイトルは「Blue Sunset」
https://www.youtube.com/watch?v=vt5BwSWqh1o