湯治場はドライヤー・ワールド?
先日、しばらく音信不通だったSさんという人の所在がわかり、『東北の湯治場湯めぐりの旅』の本を贈ったら、お礼としてカール・Th・ドライヤーのカタログが送られてきた。
今月から12月にかけて、有楽町朝日ホール(上映終了)、国立近代美術館フィルムセンター(10月28日から)、ユーロスペース(11月15日から)で全作品が一挙上映される映画祭が開催されているとのこと。
ゴダールの『男と女のいる舗道』でアンナ・カリーナがを見て涙を流すシーンがあった。その印象が強いせいか、ドライヤーの映画は何本か見ている気がしていたんだけど、カタログの上映リストを見ると知らない作品ばかり。実際は『奇跡』『裁かるるジャンヌ』しか見ていなかった…
Sさんは同封の手紙に「いつの間にかToshibonワールドに引き込まれ、“つげワールド”というより“ドライヤーワールド”のストイックな写真もすばらしかった」と、『東北の湯治場~』の感想を書いていた。ウーン、これは私にとっては最も嬉しいほめ言葉かも。
それにしても今年の秋の東京は、清水宏に小津にドライヤー。コアな映画ファンにはたまらないラインアップだなあ。
- カール・Th・ドライヤー コレクション 奇跡 (御言葉) [DVD]
- 紀伊國屋書店
- 2010-05-29
- DVD