Toshibon's Blog Returns

髪結いの亭主 物書きの妻

きまぐれに1曲⑥ Their Hearts Were Full Of Spring

60年代の中ごろ、NHKTVで「アンディウィリアムス・ショー」というアメリカの音楽番組が確か日曜日のお昼すぎに放映されていた。そのころ小学校の高学年だった私は、この番組を見るのを楽しみにしていた。ある時、番組のゲストとして、お揃いの縦縞のシャツを着た身長が妙にデコボコした5人組のグループが出た。ビーチボーイズ(Beach Boys)という名のそのグループは、アカペラで1曲、楽器を持って1曲歌った。アカペラの曲は「Their Hearts Were Full Of Spring( 心には春がいっぱい)」というタイトルで、彼らのファルセットによるハーモニーの美しさ、かっこよさにいっぺんで惚れてしまった。というのも、そのころの私はウィーン少年合唱団に憧れていて、ボーイソプラノによるコーラスが大好きだったからだ。


TVでは「アンディ・ウィリアムス・ショー」、ラジオでは「9500万人のポピュラー・リクエスト」を視聴していた私は、やっぱりちょっと変わった子どもだったのだろう。だって、ビーチ・ボーイズの曲のテーマだったサーフィン? カスタム・カーを飛ばしてガールハント?? まるで理解不能、想像すらできない世界だったはずだから。そのころ私が生まれ育った東北の日本海に面した僻村で暮らす子どもには、海パンなんてものはまだなく、ふんどし姿で泳いでいた。赤いふんどし姿の小汚い少年たちがサザエ採りをしている海と、サーファー・ガールが浜辺に横たわるカリフォルニアの海…。ああ、同じ海でありながら、なんという違いだろう!    
もうひとつついでだから言っておくと、中学1年の時、遠足のバスの中で同級生の女の子たちが舟木一夫や三田明を合唱したあとに、ひとりビートルズの「ミッシェル」を歌って“アイラビュー、アイウォンチュー”と連呼したら、みんなから失笑を買い、すっかり浮きまくっていたのも私である……


Toshibon少年が見た「Their Hearts Were Full Of Spring」を歌うBB5の映像は、確かDVDにもなっている彼らのドキュメント『Endless Harmony 』に収録されていたと思うけど、Youtubeにもあげられていた。やっぱり今聞いても彼らのハーモニーは鳥肌ものだなぁ。
そして私にとってブライアン・ウィルソンは、この「アンディ・ウィリアムス・ショー」で透き通るような高音のファルセットで歌っていたのを見て以来の、永遠のポップ・アイドルといっていい。

The Beach Boys - Their Hearts Were Full Of Spring (1966)


こちらは20年後のBeach Boyたち。デニスはすでに亡く、ちょっとしんどそうな復活前のブライアンではあるけれど、やっぱりEndless Harmony にふさわしい唯一無二の歌声だ。
Ronald Reagan and Nancy Reagan Love tribute by the beach boys 1985





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