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髪結いの亭主 物書きの妻

「斎藤の湯」と滝桜

福島県三春町の「斎藤の湯」は、阿武隈の山間に湧く。
「上ノ湯」と「下ノ湯」の2軒の宿があり、どちらも湯治場の風情が色濃く残る。
私は「上ノ湯」に泊まったが、どちらかというと「下ノ湯」のほうが湯治客に人気が高いようだ。朝早くから浴室は大勢の浴客で一杯で、館内も湯治場特有のほんわかした雰囲気がある。
泉質はラジウムを多量に含む冷鉱泉で、鉄、炭酸などの含有量も多い。沸かし湯ながら個性の強い湯なので、「長湯はしないでください」との注意書きが浴室前に貼ってあった。


すぐ近くに有名な「滝桜」がある。私は一昨年の4月上旬に訪れたのだが、この年は例年より開花が10日も早く、思いがけず満開の桜を見ることができた。
三春町には滝桜だけでなく、町内のいたるところで立派なシダレザクラが見られた。三春だけでなく会津地方もそうだが、4月の福島県を旅すると、有名無名の桜にいたるところで出会える。
湯治場に桜はよく似合う。